リネンの巻きスカート

友人より、リネンの生地があるので、それで巻きスカートを作って欲しいという連絡がありました。

生地を見せてもらうと、センターに太めのイエローと両端にネイビーの縦のカラーが入った、かなりしっかりとした厚手の麻でした。通常はバッグやクロス等に使用することが多いようですが、よくあるありきたりのものにはしたくないとのこと。
なぜなら、その生地は、彼女の勤め先の会社が入手したもので、商品化を考えているらしい・・・。

リネンスカートそこで、生地の耳部分を巻きスカートの端に使用して、サイドの位置くらいにイエローが入るように出来ないものかと、二人で鏡の前で試行錯誤です。この生地をスカート全部に使用すると、かなり重た~くなってしまうので、前面のみに使い、他の部分には白のリネンを使うことに決めました。

一枚の生地から、デザインを練って作品を仕上げていく事は、私にとって楽しくてしかたありません。生地にはさみを入れる瞬間も爽快です。(笑)
生地を見たら、こんなデザインのものにしたら素敵だな、作ってみよう!とついつい買ってしまうのですが、なかなか作れずに、眠ってしまっている生地たちが沢山です。

さて、この巻きスカートが商品化されて、店頭に並ぶ日が来るのでしょうか?
もし、案が通らなかったとしても、彼女好み&彼女サイズで作成したので、彼女のお気に入りの一着になってくれるはず。私にとっては、それで充分立派な、一つの商品です。

ハワイ挙式のお客様 シンプル&クラシカルに

先日、9月にハワイにて挙式予定のお客様の最終フィティングを無事に終えました。一枚のデザイン画から、形に仕上がったドレスに満足していただけたようで、大変嬉しく思います。遠方、京都より何度も足をお運びいただき、ありがとうございました。

  • お洋服っぽいドレス(←正面にくるみボタンをつけたい)
  • 水玉模様のチュールを使いたい
  • バックスタイルは編み上げに

上記事項が、デザインを考える上でのテーマでした。
そして、仕上がったドレスがこちらです。

frontback

正面はシンプルですが、バックスタイルはクラシカルな雰囲気です。ただ、シンプル過ぎて寂しい印象にならないように、部分的にレースをあしらったり、バックに使用したドットチュールを胸元に縫いつけたりして、甘さと柔らかさをプラスしました。クラシカルなバックスタイルとのバランスをとるために、スカートの裾部分にもレースをつけました。また、お洋服っぽさを出すために、素材は少しマット感のあるシルクタフタを使用しました。

レンタルドレスでは出会えない、自分スタイルのドレス、私も個人的に大好きなデザインです。

そして、今回もう一つはずせなかったのが、ポケット!隠しポケットなので、見た目には気づかないのですが、ハンカチなどそっと忍ばすことが出来るのです。
暑がりの彼女も、これで安心してハワイに向かえるとよいのですが・・・。

パーティー at リッツカールトン

リッツカールトンにて、友人の披露パーティーが催され、列席してきました。
旦那様がリッツのコックさんなんです!びっくりするようなお料理の数々で、大満足&大満喫の見事なパーティーでした☆
二人が出会ったなれそめにもすこ~し関わり、そしてドレス製作をした身としては、感動ひとしおでした。

カジュアルなパーティーなのでと、ドレスを作る気が全くなかった彼女から、一ヶ月程前に
「やっぱり、ドレス作ってもらおうかな~。」と言われた時、正直、私が一番嬉しかったのだと思います。なぜなら、私が彼女のために作りたかったから・・・。

ピアニストであり、ブライダルの音響会社のオーナーでもある彼女らしい、そして最も似合う色は黒なんです。勿論、着慣れたカラー。
スリットを入れて、フリフリをつけたい。という希望の絵を元に、デザインから生地選びまで、すっかり任せていただきました。
お付き合いが長いからか、実はその時点で、私の中では、すっかりイメージが出来てしまってはいたのですが、彼女らしく、それでいて華やかさを加え、勿論すっきり見せることも踏まえたうえで、製作しました。

友人たちと・・・自分らしくありながら・・・、とっておきの場での装いのお手伝いが出来た事に、嬉しさと喜びで一杯です!!今後とも、末永くお付き合いヨロシクです。

北野クラブ・ソラでのウェディングに参列

先日、4月に神戸北野の高台にある『北野クラブ・ソラ』にて挙式されたお客様より、お写真をお送りいただきました。早速、ギャラリーのページにアップさせていただいております。
近い内に、ドレスのページにもアップしたく思ってはいるのですが・・・。

こだわりのシンプルドレス

北野クラブ・ソラさんでは、オープン当初よりアトリエミュウのリングピローを販売していただいているのですが、実際会場を拝見したことがありませんでした。お客様より、「ぜひ挙式にご参列してください!」とのお声をいただいたので、ここぞとばかりに本当に、参列してしまいました。

お客様とはドレスが仕上がるまでに、打ち合わせ&仮縫いと何度もお会いするのですが、挙式当日の、晴れの花嫁姿を拝見する機会はなかなかないので、大変嬉しく満喫させていただきました。
といっても、ドレスに着崩れはないかとか、10年以上もブライダルに携わっている身としては、細かい内情ばかりチェックしてしまったりするのですが・・・(笑)

こだわりやさんの彼女は、その後もお友達を紹介して下さり、先日はそのお友達の仮縫いに一緒に来てくれました。そうそう、仕上がったアルバム持参で!!
かなり見事な、素敵な仕上がりで、披露宴の雰囲気もアルバムを見ると手に取るように伝わってきました。やっぱり、あとあとまで残るお写真は大切ですね。そして、そこに写されるドレスとブーケ&ヘアメイク、ホント大事ですね!
挙式準備をブログにされているので、これから・・・という方、ご参考にいかがでしょうか。

カクテルドレス 色染め

たっぷりと降り続いた雨が、ようやく一休みのようです。
たくさんのエールのお言葉をいただき、本当にありがとうございます!
ではではガンバらなくては・・・、と近況報告です。

本日は、来週末挙式ご予定の新婦様の最終フィティングを行いました。
通常は、ドレスをほぼ仕上げた状態で最終フィティングを行い、サイズ変更がないかの確認や小物選び等をするのですが、今回は妊婦さまでしたので、今日のフィティング後にサイズ調整して、仕上げる形にしました。
結婚の準備とお仕事の両立で、体形が変わってしまう花嫁さまも少なくありません。そういう意味では、数度の仮縫いを経て、自分のサイズに合ったドレスを作れるオーダーは、とっておきの贅沢かもしれませんね。

お式は、神社での神前式、白無垢だそうです。披露宴で、色打ち掛けを着られるので、お色直しで着られるカクテルドレスをご希望されました。
色目は、じっくりご検討のうえ、少しブルー味のピンクに決定です。
トップスには、レースを使用することに決まったのですが、なかなかお色の物が手に入らないんです・・・、これが。
で、勿論自作です!白のレースをピンクに染めるのです。実際に染めてみないと、生地によって色の出具合が違ったりするので、恥ずかしながら、くつくつと煮え立つお鍋の前で悪戦苦闘します。

カクテルドレスは、お色目命ですよね。さらに、レースにシルバービーズ&スワロフスキーを縫いつけ輝きをプラスさせ、ふんわり広がる花びらのようなスカートとのめりはりが印象的なドレスに仕上がりました。
このお色目が、見事に似合われていたので、ご入場の時、ご列席者にインパクトを与えることが出来るはずです!!

ピンクのカクテルドレス

ドレス納品 お嫁出し

長らく希望していたブログを、ようやくスタートさせる事が出来ました。ウェディングに関することや日々のドレス製作過程などつづっていくつもりですので、宜しくお願い致します。
また、ブログを始めるにあたって、アシストしていただいた周りの方々に、心から感謝致します。

さて本日、仕上がったウェディングドレスをお客様の挙式ホテルに納品してきました。
私の中では、娘をお嫁に出すご両親と同じ心境と思い、納品のことをドレスのお嫁出しと名付けています。
今回のドレスは挙式1ヶ月前の、急なご相談でしたが、無事に仕上がり、「ホッ」と一安心です。

新婦様のドレスデザイン希望は、ブライダル関係のお仕事にお勤めされていた時に見かけたという、”スノーホワイトにピンクの花と葉のグリーン模様が、動くたびふわっとした感じで浮き出たドレス” が忘れられなくて・・・、という事でした。あと、もう一つ、二の腕をすっきり見せる事。

最近のドレスの流行は、ビスチェですが、ならあえて式の時は袖付きにしようという事になりました。そして、お色直しで柄入りの生地をオーバードレスとして使い、2WAYにしよう、と。
問題は新婦様のイメージする、お色直し用の生地を入手出来るか?という事でした。
早速、仕入れ先に出向き、これなら、という生地を見つけサンプルを新婦様に見て頂いたのですが・・・、残念な事に、イメージよりも、すこ~し素材感が派手すぎたようで。

お時間がタイトなだけに、焦り気味ではありましたが、何か良い方法はないか?ともんもんとしながら眠りにつきました。たっぷりとった睡眠のお陰か、目覚めた瞬間閃いたのです。
手に入らない物は作ってしまえ!という私的発想。オーガンジーの生地の裏側に、アートフラワーを貼付けて、柄にしてはどうかと。
そして、新婦様にお伝えしたところ、速OK!をいただき、作成開始です。

2WAYドレスにするために、ベースのドレスはビスチェタイプのセパレート仕上げです。
式では、オーガンジーの5分袖をつけ、小柄な彼女でも重たくならないように、同じくオーガンジーのトレーン&フラワーを高めの位置に付ける事にしました。また、ふちにはレースをあしらって、甘さをプラスさせました。
挙式時の袖付きスタイル

お色直し用は、フラワーシャワーに使用するアートのお花を、ひとつひとつバランスを見ながらお花の形に仕上げ、貼付けていきました。トップスとのバランスを崩さないように、胸元には流れるコサージュをあしらって。そして、取り外し出来るお袖は、新婦様ご希望のスクエアの衿開きとフレンチスリーブに仕上がるように、入念にバランスを見て仕上げました。
お色直し

挙式当日、思い入れたっぷりのドレスで、満遍の笑みを浮かべている彼女を想像して、私も同じく嬉しさで一杯です。後日、写真を拝見出来る日が今から楽しみで仕方ありません。
お幸せに・・・!!